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経費・確定申告6分で読めます

配達員の経費
どこまで落とせる?

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現役配達員が運営

配達員の経費、どこまで落とせる?現場でよく迷うポイント
この記事の目次
  1. 1.経費になるものの代表例
  2. 2.つまずきやすいのは「家事按分」
  3. 3.経費にできないもの
  4. 4.家賃は経費にできる?
  5. 5.記録の習慣がいちばん効く
  6. 6.白色でも経費は落とせる?
  7. 7.レシートは捨てていい?
  8. 8.電子データは「事務処理規程」
  9. 9.出典(国税庁)

配達を仕事にして最初に戸惑うのが、確定申告の経費まわり。

ガソリン代・スマホ代・配達バッグ——どこまでが経費になるのか、走り始めてから気づくことが多いです。

現場でよく聞く「これ経費にできたの?」を、実際に落とせるものと、按分でつまずきやすい所に絞って整理します。

経費になるものの代表例

配達という仕事のために使ったお金は経費にできます。わかりやすいのはこのあたり。

  • ガソリン代(車・バイク配達の場合)
  • 自転車・バイクの修理代、部品代
  • スマホの通信費(アプリを動かすために必須)
  • 配達バッグ、保温・保冷グッズ
  • スマホホルダー、モバイルバッテリー
  • レインウェア、防寒着(配達専用なら)

判断の軸はシンプルで、「配達してなければ買わなかった/使わなかった」と説明できるかどうか。ここが言えるものは経費に乗せやすいです。

つまずきやすいのは「家事按分」

迷いが集中するのがここです。スマホは配達中だけでなくプライベートでも使います。

こういう仕事とプライベートで共用しているものは、全額ではなく仕事で使った割合だけを経費にします。これを家事按分(かじあんぶん)と呼びます。

例:スマホ代が月1万円で、そのうち配達アプリの稼働に使っているのが半分くらい → 月5,000円を経費に計上。

割合は、なんとなくで決めるより根拠になる数字を持っておくと強いです。よく使われるのはこのあたり。

  • バイク・車のガソリン代や車両費 … 「業務の走行距離 ÷ 総走行距離」、または稼働時間の割合で出す
  • スマホの通信費 … 配達で使った時間や日数の割合

たとえば月に走った距離のうち配達ぶんが7割なら、ガソリン代も7割を経費に——という考え方です。

大事なのは、なぜその割合にしたかを自分で説明できること。走行距離や稼働時間という"数えられる根拠"があると、ここが言いやすくなります。盛りすぎは後で説明できなくなるので要注意。

ひとつ見落としやすいのが按分の整合性です。バイクのガソリン代を走行距離7割で按分したなら、そのバイクにかかる任意保険・修理費・消耗品も同じ7割で按分する必要があります。

「ガソリンは7割、保険は全額」という計上は整合が取れず、指摘されやすいです。割合を決めたら関連費用を一括して同じ割合で扱うのが基本。

経費にできないもの

  • 仕事と関係のない食事代(自分のランチは原則NG)
  • プライベートの服・日用品
  • 交通違反の罰金

「配達中に食べたものだから」と自分の食事を経費にするのは基本的に認められません。打ち合わせの相手がいる、といった事情がなければ難しいと考えておくのが無難です。

家賃は経費にできる?

よく出る疑問のひとつ。結論から言うと、フーデリだと家賃の按分は通りにくいです。

家で仕事をする職種なら家賃の一部を経費にできますが、配達は仕事そのものが外(路上)で行われます。家を「仕事場」として使っている割合を示しにくいのが理由です。

帳簿付けや備品の保管に使うスペース分をごく一部、という考え方はありますが、根拠を説明できないなら無理に入れないほうがいいでしょう。

記録の習慣がいちばん効く

経費の知識より先に、レシートと支出を記録する習慣のほうが効きます。あとからまとめてやろうとすると、ガソリン代いくら使ったっけ、あの部品代のレシートどこ、と必ず詰まります。

給油したらレシートを撮影。修理に出したら記録する。これだけで申告時の負担がだいぶ変わります。

日々の売上と一緒に経費もメモしておくと、年間でいくら使ったかが自然と見えてきます。

白色でも経費は落とせる?
青色は翌年から準備する

確定申告の種類は「白色申告」と「青色申告」の2つがあります。白色でも経費計上はできるので、始めたばかりの年に焦る必要はありません。

青色申告は最大65万円の特別控除があり節税効果が大きいですが、事前に「開業届」と「青色申告承認申請書」を税務署へ提出する必要があります(その年の3月15日まで)。今年分をすぐに青色にするのは間に合わないケースが多いです。

現場でよく聞くのは「今年は白色で申告して、来年から青色に切り替える」という流れ。

青色に切り替えるなら、翌年の1〜3月に慌てないよう年内に開業届を出しておくのが無難です。会計ソフト(弥生・マネーフォワード・freee)を使えば複式簿記の記帳もそこまで難しくありません。

レシートは捨てていい?
保存期間のルール

意外と知られていませんが、経費にしたレシートや領収書は一定期間とっておく義務があります。確定申告が終わっても捨てられません。期間は申告の種類で変わります。

  • 青色申告 … 帳簿も領収書も原則7年(前々年の所得が300万円以下なら領収書などは5年)
  • 白色申告 … 領収書などの書類は5年

保存のしかたは、もとが「紙」か「データ」かで分かれます。ここを混同しやすいので注意が必要です。

紙のレシート(給油・部品など) は、紙のまま保管しておけば大丈夫です。箱でとっておくのが大変であれば、スマホで撮ってデジタル化する保存方法(スキャナ保存)も選べます。

データで受け取ったもの(メールやPDFの領収書、ネット購入の明細など) は、2024年から電子のまま保存することが必要になりました。紙に印刷して元データを捨てるのは原則NG——ここがうっかりしやすいポイント。

電子データは「事務処理規程」
1枚で対応できる

電子で受け取ったデータには、「あとから改ざんしていないこと」を担保するルール(真実性の確保)があります。

タイムスタンプや専用システムを使わない個人なら、現実的なのは「訂正及び削除の防止に関する事務処理規程」を作って備えておく方法です。

大げさに聞こえますが、国税庁がそのままの名前でサンプル(ひな形)を配っています。ダウンロードして自分用に直すだけで対応できます。

検索のしやすさを求める要件もありますが、2年前の売上が5,000万円以下なら、その検索要件は不要です。

多くの配達員はここに当てはまるはずなので、まずは「データはデータのまま保存」+「規程を1枚用意」から始めれば十分です。

「給油したら撮影」「受け取ったPDFはフォルダに残す」を習慣にしておけば、経費の記録と保存がいっぺんに片づきます。地味ですが、ここがいちばんの近道。

出典(国税庁)


※この記事は一般的な情報の整理であり、個別の申告内容を保証するものではありません。制度は改正されることがあります。判断に迷う場合や最新の取り扱いは、国税庁の公式情報・税務署・税理士に確認してください。

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