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原付一種、新車はもう「在庫限り」
今の車両はいつまで乗れる?

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Dice

現役配達員が運営

原付一種、新車はもう「在庫限り」。今の車両はいつまで乗れる?
この記事の目次
  1. 1.生産終了と「在庫限り」の違い
  2. 2.価格はすでに上がっている
  3. 3.今の車両はいつまで乗れるのか
  4. 4.壊れたときの選択肢を先に知っておく
  5. 5.出典

配達員の主力車両である原付一種(50cc)が、静かに転機を迎えています。

国土交通省の発表によれば、二輪車の排出ガス規制は2020年から段階的に強化されてきましたが、原付一種だけは準備期間として2025年11月まで適用が猶予されていました。

この猶予が切れるのを前に、ホンダは2024年11月にスーパーカブ50の生産終了を発表しました。公式サイトでは2025年10月をもって生産終了モデルになったと告知されています。

ヤマハのジョグ、スズキのレッツも各社の公式ページで「生産終了」の扱いです。国内メーカーの50cc原付は、ひととおり新規生産を終えました。

とはいえ「買い替えないと」という空気が出ているかというと、そうでもありません。配達員の間ではまだほとんど話題になっておらず、多くの人にとって実感の薄い話だと思います。

だからこそ、慌てるより先に「何が起きていて、今の車両がいつまで乗れるのか」を整理しておく価値があります。

生産終了と「在庫限り」の違い

まず正確にしておきたいのが、「もう50ccは買えない」わけではないという点です。各メーカーの新規生産は終わっていますが、すでに作られた在庫車は販売店に残っています。

実際、ホンダの公式サイトでは2026年8月時点でもスーパーカブ50が247,500円で掲載されています。ヤマハのジョグも生産終了モデルとして181,500円の価格が残ったままで、在庫は販売店に問い合わせる案内になっています。

ただしこれは生産終了後の在庫販売であって、今後生産が再開されることはありません。「いつか買えなくなる」ではなく、「在庫がなくなり次第、順番に買えなくなっていく」というのが実態に近い言い方です。

価格はすでに上がっている

50ccの代わりに登場したのが「新基準原付」です。125cc以下の車体を出力4.0kW以下に制限し、原付免許のまま乗れるようにした区分で、2025年4月に新設されました。

価格の変化がいちばん見やすいのはヤマハです。生産終了したジョグは181,500円、後継として2026年3月に発売された新基準原付のJOG ONEは259,600円で、7万8千円の値上がりになります。

ホンダも同じ動きです。スーパーカブ50の247,500円に対し、スーパーカブ110 Liteは341,000円。

上位グレードのスーパーカブ110 プロ Liteは385,000円、クロスカブ110 Liteは401,500円です。

スクーター型でも変わりません。ホンダの50ccスクーターはタクト・ベーシックが179,300円、タクトが192,500円、ジョルノが209,000円、ダンクが229,900円でした。

新基準原付のDio110 Liteは239,800円で、いちばん高かったダンクよりさらに1万円上。ビジネスバイクもスクーターも、例外なく上がっています。

効いてくるのは上げ幅より下限です。10万円台で買えた原付が選べる範囲から消え、入口が24万円あたりまで持ち上がりました。

中身も比べると、値上がり分がそのまま性能アップに直結しているわけではないことが見えてきます。

スーパーカブ50スーパーカブ110 Lite
排気量49cc109cc
最高出力2.7kW3.5kW
車両重量96kg101kg
価格247,500円341,000円

排気量は倍以上になっていますが、新基準原付の区分に収めるため出力は4.0kW以下に抑えられていて、実際の最高出力は3割ほどの増加にとどまります。車体は大きくなった分、車重も5kg増えました。

「排気量なりの走り」を期待すると、価格差ほどの伸びは感じにくいはずです。

中古の50cc相場についても、生産終了を見越して上がっているという声を見かけますが、これは現時点で統計的な裏付けまでは確認できていません。

このあたりの制度の細かい経緯は「新基準原付はなぜ30キロ制限のまま?」でも触れています。

今の車両はいつまで乗れるのか

すでに登録している50ccは、ナンバーと自賠責保険がある限り、そのまま公道を走り続けられます。排出ガス規制がかかるのは新しく作る車両の側で、すでに走っている車両を締め出す仕組みではありません。

不透明なのは「壊れたときに直せるか」の方です。生産が終わった以上、補修部品の供給がいつまで続くかはモデルごとに変わります。

すべての車種がすぐに枯渇するわけではないはずですが、年式の古いものから順に、修理の選択肢が狭まっていく可能性はあります。

壊れたときの選択肢を先に知っておく

急いで買い替える必要はないと思います。ただ、今の車両が寿命を迎えたときにどうするかは、選択肢として頭に入れておくと落ち着いて判断できます。

  • 中古の50ccを探す:当面は選べるが、相場が上がっているという声もある
  • 新基準原付に乗り換える:原付免許のまま、車体が大きい分だけ積載を増やせる
  • ミニカー登録の三輪にする:普通自動車免許で乗れて、速度と二段階右折の縛りが外れる
  • 原付二種にステップアップする:小型限定普通二輪免許が要るが、車種の幅はいちばん広い

ミニカー登録は、条件を満たす50cc三輪を道路交通法上の普通自動車として扱う制度です。エンジンは50ccのままなのに原付一種の縛りだけが外れるので、車両を大きく変えずに済むのが利点になります。

126cc以上は選択肢に入れていません。必要な免許が小型限定の外側になるうえ、配達に使うなら事業用ナンバー(二輪は緑地に白文字の緑ナンバー)の届出も要るからです。

車両を乗り換えるだけの話ではなくなるので、そちらは「配達で使うと保険に入れない?」に回しています。

積載量やエリアによる向き不向き、ミニカー登録の細かい条件は「配達バイクの選び方」で整理しています。壊れてから焦って選ぶより、平時に一度目を通しておくと判断が早くなります。

今のところ大きな動きは出ていませんが、在庫と部品の両面でじわじわ効いてくる変化だと思います。


出典

※本記事は一般的な情報の整理です。在庫状況・価格は販売店・時期により変動します。購入を検討する際は最新の情報を各販売店にご確認ください。

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