商品内容を先に見る
不足と大型案件で慌てない
Dice
現役配達員が運営

案件を受けたとき、最初に見るのは報酬、距離、ピック先、ドロップ先ではないでしょうか。
ただ、受諾した後は商品内容も早めに確認しておきたいところです。店に着いてから「バッグに入らない」、店を離れてから「ドリンクが足りない」と気づくと、確認や受け取り直しに余計な時間がかかります。
地味ですが、受諾直後とピック時の確認で避けられるトラブルは少なくありません。
案件を受ける前の判断軸は「フードデリバリーの案件選び」にあります。この記事では、その次に見る商品内容と受取時の確認を扱います。
受諾後は内容を見る
案件を受けたら、店舗へ向かう前か安全に停車できる場所で注文内容を確認します。全件やれるのが理想です。
それが厳しいときは、せめてピザ、寿司、スーパーの大量注文だけは見ておきます。この3つは容器や物量が読みにくく、店に着いてから気づくと立て直しが効きません。
確認したいのは、商品名を細かく覚えることではありません。容器の大きさ、重さ、傾けられない物、別に渡されそうな物がないかを見るのが目的です。
注文画面は、メニューとしてではなく荷物として読みます。
| 商品・注文 | 先に見たいこと |
|---|---|
| ピザ | サイズと枚数 |
| 寿司 | 注文量と受取時の容器 |
| スーパーの大量注文 | 品目数と全体の物量 |
| 飲料 | 本数、容量、重量 |
| セット商品 | ドリンクや別添え品の有無 |
同じ「数点」でも、弁当数個と2L飲料数本では負担が違います。スーパーなどの大量案件は、表示された品目数だけでは袋数や重量を読み切れない場合もあります。
すべてを受諾画面だけで判断するのは難しいですが、少なくとも大型商品や飲料が多いと分かれば、積載方法を考える時間ができます。
内容を確認した結果、手持ちの装備では安全に運べないと分かることもあります。
受諾後のキャンセル方法や扱いは、プラットフォームや時期によって異なります。具体的な操作や回数を決め打ちせず、現在使っているアプリの案内を確認するのが確実です。
そもそもピザや寿司は受けないと決めて走るのも、一つの割り切りです。積める装備がないなら、受けてから困らずに済みます。
ただ、敬遠される案件は他の配達員にも断られ続け、そのぶん報酬が上乗せされることがあります。こうして単価が上がった案件は「熟成」と呼ばれ、積める装備のある人には割のいい案件へ化けます。
運べる物を増やすほど、断らずに済む案件が増えます。
袋の外から照合する
ピックで気をつけたいのは、注文番号の取り違えだけではありません。商品の不足や別袋の受け取り忘れも確認したいところです。
店舗で袋が封をされていれば、中を開けて確認することはできません。それでも、注文番号と袋数を照合し、ドリンクや大型商品が別に渡されていないか、商品に外から分かる傾きや破損がないかを見ることはできます。
たとえば、複数のドリンクがあるのに受け取った袋が小さい。セットに飲み物があるのに別袋が見当たらない。注文内容と見比べることで、店を出る前に確認できる場合があります。
もちろん、密封された袋の中まで配達員が保証できるわけではありません。ここで行うのは検品ではなく、外から分かる不一致を見落とさないための確認です。
不足に気づいたら、店を出る前にその場で伝えます。走り出してから連絡すると、サポートの待ち時間がそのまま自分の稼働から引かれます。
不足は、届けてから謝れば済む話とは限りません。物品の不足を報酬の減額事由として定めている約款もあり、そのときは自分の落ち度ではないと示せるかどうかが効きます。約款の中身と記録の残し方は「疑われる側にならないための備え」で扱っています。
ピザは箱から考える
ピザ案件は、料理そのものより先に箱の大きさが問題になります。
普段の弁当が入るバッグでも、大きなピザ箱は底面へ収まらないことがあります。複数枚なら高さも増えるため、「1枚なら入る」と「注文全部が入る」は別の話です。チェーンや商品によって同じサイズ表記でも箱の寸法は異なります。
入る上限はバッグやボックス、箱の寸法によって変わります。実際に受け取った箱を基準に、どの大きさまで水平に収まるか把握しておくと判断しやすくなります。
バッグへ斜めに差し込むと中身が寄りやすくなります。受諾後にサイズと枚数を確認し、水平に置ける場所があるかを考えておくのが基本。
載せる側にも条件があります。法律上の積載制限に加えて、リアボックスやキャリアには製品ごとの制限があり、容量のリットル数だけでは判断できません。装備側の話は「バイク配達の便利アイテム」にまとめています。
寿司は中身に注意
寿司は、注文内容から容器の大きさや形を正確に予測するのが難しい商品です。大体の量は分かっても、大きな容器へまとめる店もあれば、小さな容器へ分ける店もあります。このあたりは店舗ごとの経験則が頼りです。
寿司容器そのものが特別に動きやすいわけではありません。注意したいのは、容器の中で寿司が倒れたり、一方へ寄ったりして崩れやすいことです。
店舗によっては、容器内の隙間が多く、「この詰め方で運ぶのは厳しい」と感じることもあります。
受取時に見える範囲で状態を確認し、容器は水平に積みます。急発進や急ブレーキ、急な右左折を避けると、崩れにくくなります。
バッグ内に隙間があれば、クッションなどで容器の周囲を支えます。ただし、外側を固定しても容器内の隙間までは埋められません。そのため、積み方だけでなく走り方まで含めて扱う商品です。
実際に使っている隙間対策は「バイク配達の便利アイテム」でも紹介しています。
飲料は本数と重量
飲料の多い案件は、積めるかどうかだけでなく、持ち運ぶ重さまでが判断材料です。
スーパーの大量注文では、ペットボトルと食品が複数の袋へ分かれることがあります。車両には載っても、店舗から駐車場所まで、到着後は建物の入口から部屋まで持って歩く場面があります。
ドリンクは別袋になりやすく、配達時の渡し忘れにも注意したいところです。バッグの中で食品と完全に紛れる置き方をすると、商品を渡した後にドリンクだけ残ることがあります。
リアボックス内の複数のバッグと配達バッグへ商品を分けて積む場合、置き場所を分けるだけでは一部を取り出し忘れることがあります。
別の場所に入れた商品には目印としてクリップを付け、「この案件は2袋」と分かる状態にしておく。届ける直前にも目印を見て、すべて取り出したか確認する方が確実です。
複数案件は区画を分ける
ダブルやトリプルでは、商品の不足より案件同士の取り違えが起きやすくなります。
同じ店舗の注文でも、袋の大きさや見た目だけでは判断できません。注文番号と置く場所を対応させ、バッグやボックス内で区画を分けておくのが基本です。
店舗によっては、商品へ注文番号が分かる伝票を付けてくれないことがあります。ダブルやトリプルで、どちらの商品にも伝票がないと見分けにくくなります。
この場合は、付箋へ注文番号を書いて商品に付ける方法があります。バッグやボックス内の場所だけに頼らず、商品そのものにも目印を付けておくと、取り出すときに照合できます。
受取完了の操作も流れで進めず、今受け取った注文番号と画面が合っているかを一度確認。数秒の確認ですが、間違えて届けた後の対応と比べれば小さな手間です。
店を出る前の確認
受諾直後に商品内容を見る目的は、細かなメニューを暗記することではありません。店を出る前に見る項目をまとめると、次の5つです。
| 確認 | 見るところ |
|---|---|
| 注文 | 番号が一致しているか |
| 数量・状態 | 袋数、別添え品、傾きや破損 |
| 飲料 | 別袋と固定位置 |
| 大型品 | 水平に載せられるか |
| 複数件 | 注文ごとに分かれているか |
全部を完璧に確認することはできません。密封された袋の中や、アプリに表示されない容器サイズまでは分からないためです。
それでも、商品内容を見ずに受け取るのと、ドリンクや大型商品を意識して受け取るのでは、気づける範囲が変わります。
配達は速さも大切ですが、取り違えや破損が起きれば、そこで削った数分以上の時間を失います。急いでいるときほど、店を出る前の一確認が効きます。
商品を受け取った後、届け先のピンや住所に違和感がある場合の確認は「配達先が見つからないときの探し方」に書いています。
※商品の表示内容、受取手順、キャンセル方法などはプラットフォームや店舗によって異なります。密封された商品の中身を開封せず、現在のアプリ表示と店舗の案内に沿って対応してください。